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技術コラム

【粉体】粉体シミュレーションの解析事例 vol.2 撹拌機の設計改善事例

2020年09月03日

今回は竪型撹拌機の事例を紹介させて頂きます。

竪型撹拌機の解析事例

背景
撹拌効率の評価方法は実験結果の表層部をサンプリングして確認する方法が多いです。
しかし、この方法では部分的な評価しかできなく、撹拌中の状況の確認も難しい状態です。
その結果、撹拌機の課題解決および混合効率を向上することも難しくなります。

目的
iGRAFに搭載されているLacey’s Mixing Indexを用いて攪拌速度による混合度への影響を確認して、設計の改善を実施します。
※Lacey’s Mixing IndexはDEM(離散要素法)の標準的な混合指標になります。

解析モデル
竪型撹拌機(図1)の回転速度は1000rpm(ケース1)と2000rpm(ケース2)に設定して、2種類の異なる粉体の混合度を評価します。

解析結果および考察
下記はケース1及びケース2の粉体挙動の結果になります。

▼1000rpm ▼2000rpm


▼1000rpm(断面表示) ▼2000rpm(断面表示)


下記のグラフは各ケースのLacey’s Mixing Index(混合度)結果になります。




当たり前ですが、グラフの結果を確認するとケース2(2000rpm)の混合度がケース1(1000rpm)より高いです。
しかし、3秒から5秒までの結果を注目すると混合度が低下する傾向になっています。
原因を調査すると、羽根の高速回転により軽い粒子(赤)が徐々に表層部に浮上したと考えられます。
その結果、偏析が発生して混合度が低下します。偏析を改善するため、軽い粒子(赤)が容器内に戻って混ざるような機構を設ける必要がありますので、下記のような屋根形状の部品を追加して検証を行いました。

▼2000rpm ▼2000rpm(改良版)


上記の動画を確認すると偏析が改善されたことが分かります。
また、Lacey’s Mixing Indexの結果を確認すると改良版の混合度の低下の問題が解決したことが定量的に分かります。



他の活用方法
各プロセスに対して、様々な評価方法がございます。攪拌プロセスは下記のような他の評価もできます。
 ① 装置の設計評価(攪拌羽根の設計や数、容器形状の設計)
 ②  運用条件の評価(回転速度、攪拌時間、初期充填量、粉体の初期配置)

[From L. Chiew]

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