流体や固体の場合には、容易に測定することのできていた「密度」を粉体ではどのように定義するのかについてご紹介したいと思います。
粉体の密度は対象となる粉体の重量を測定した体積で割ることで求めることができます。
ただし、粉体では重量の測定に関しては容易に行えるのですが、粉体の体積は容易には測定できません。
そのため、体積の定義の仕方によって粉体の密度は分類されます。
1.真密度
粉体の真の密度のことを指し、粉体内に含まれる閉細孔も除外した体積を粉体の体積として定義した際の密度になります。
例えば、飴玉の中に含まれている気泡は飴玉の体積としないといった定義になります。
2.粒子密度
粉体内に含まれる閉細孔は粉体の体積として含める際の密度になります。
粒子密度では、真密度と同様に表面の凹凸による隙間も体積には含めません。
飴玉では、内部の気泡は飴玉の体積に含めるが、表面の窪みによる隙間は飴玉の体積に含めない体積となります。
3.見かけ粒子密度
見かけ粒子密度は粉体内に含まれる閉細孔と表面の凹凸による隙間も粉体の体積に含めて求めた密度のことになります。
粉体シミュレーションでは、この値を粉体の密度として取り扱います。
4.かさ密度
一定の体積の容器に粉体を充填して測定した重量から求める密度のことになります。
かさ密度は上記の3つと異なり、集団としての物性になり、「ゆるみかさ密度」と「かためかさ密度」の二つがあります。
ゆるみかさ密度は容器に充填させた直後の体積から求めた密度のことです。
容器内がきつく詰まっておらず粉体間に多くの隙間を含んでいる状態となります。
その後、容器に振動を与えたり、タッピングをすると粉体間の隙間に粉体が詰まっていき粉体のかさは下がります。
かさが下がった後の粉体の体積から求めた密度をかためかさ密度といいます。
ゆるみかさ密度とかためかさ密度は流動性の指標としても使用されています。
粉体をハンドリングする上で基本的な物理量となる密度ですが、体積の定義の仕方でその値は大きく異なってしまいます。
正しく粉体を取り扱うためにも密度の測定方法は重要となります。
[From K.Yamaguchi]
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【粉体】粉のお話 Vol.11|粉体密度について
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