弊社のWEBサイトが今年新しくなりまして、
以前のメルマガの掲載が一部に限られておりますので、
今回は、過去のメルマガで好評だった記事から「ドレッシングオイルの混合シミュレーション」についてご紹介致します。
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普段、何気なくドレッシング容器を振ってから使用しますが、
皆さんはどのような方法で混ぜられていますか。
縦方向に振っているという方も多いのではないでしょうか。
実は、横方向に振ったほうが混合性が高まると言われています。
粒子法に基づいてドレッシングオイルの混合シミュレーションを行い、
経験的に言われている横方向に振る方法の方が混ざるという現象を再現しました。
COLUMN
技術コラム
【流体】Vol.7 ドレッシングオイルの混合(続編)
目的
ドレッシングオイルの混合を検証します。
混合方法による違いを検証します。
解析形状
解析モデル
流体物性値
界面張力(ドレッシング-食用油)0.05 [N / m]
ドレッシングの粘性係数
移動定義
ケース①縦方向に振る場合:並進振動条件 振幅 100[mm]、周期 0.5[s]
ケース②横方向に振る場合:振動条件 振幅 135[deg.]、周期 0.5[s]
その他
解析時間:20[s]
結果(サーフェス表示)
回転振動の方が混合しています。
並進振動より回転振動の方が、流れが複雑になるため、撹拌効果が高くなると考えられます。
まとめ
ドレッシングオイルの混合を調べました。
混合方法による違いを調べました。
<結果>
回転振動の方が混合しています。
並進振動より回転振動の方が、流れが複雑になるため、撹拌効果が高くなると考えられます。
参考文献
[1] キューピードレッシング
[2] 京都電子工業株式会社
[3] 久保田 清、栗栖 真悟、鈴木寛一、松本俊也、保坂秀明、各種植物油とサラダ油、天ぷら油の粘度および密度の温度関係式の設定に関する研究、Nippon Shokuhin Kogyo Gakkaishi Vol.29, No. 4, 195~201 (1982)
[4] http://www.tmk.or.jp/datapdf/data47.pdf
追加検討
前回の検証では、縦方向(または横方向)に振る前に、一度、容器を上下逆さまにして、油を容器の底部に移動させる条件で検証していましたが、今回は追加検討として、このステップを省いた場合に撹拌状態に差が出るか検証をしました。
振る回数も前回の条件(13秒間26回)から減らし、4秒間8回としています。
追加検討の結果
縦方向に振った場合、前回よりも撹拌されず、分離した状態からほぼ変化がありませんでした。
横方向に振った場合、前回と同程度に撹拌されました。また、速度ベクトル表示では、容器の上部と下部で液体が逆向きに移動することで渦のような流れが発生していることが確認できました。この流れが高粘度液体の撹拌に寄与している可能性が考えられます。
最後に
今回取り上げたドレッシングは、水と油のような液体なので、混ざりづらい液体同士であり、化学・食品・材料などの撹拌でも水と油のようなものを混ぜる際のシミュレーションにも応用可能な現象です。
ドレッシング混合の検証動画、その他の流体粉体撹拌の 事例動画 でご確認頂けます。
その他、ご希望の方に詳細事例資料をご案内しています。
[From M.Kawahara]
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