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電子基板の熱応力解析

画像:電子基板の熱応力解析トップ

電子基板では、素子発熱時の熱膨張・収縮による変形の恐れがあります。そのため、電子基板の熱設計時には、素子と基板への熱応力を把握することが重要と考えられます。
今回は、FLOEFDのStructuralモジュールを用いて、素子発熱時の温度分布とミーゼス応力を計算していきます。


条件設定

■ モデル形状と材料
図1にモデルの外観を示します。基板や素子を見やすくするために、ケースは半透明として表示しています。


図1:モデルの外観


今回、素子発熱時の温度分布とミーゼス応力を計算するにあたり、1つの素子(素子QFN)に注目し、詳細なモデルを用いました。素子QFNの拡大図と材料を図2に示します。


図2:素子QFNの拡大図と材料



その他部品の材料は、ケースをアルミニウム合金、素子と基板をプラスチックとしています。


■ 拘束と熱源の設定
変形を把握しやすくするため、図3で示す拘束を設定して筐体の動きを指定しました。



図3:拘束の設定



熱源の設定では、種々の素子に、図4で示す発熱量を設定しました。



図4:熱源の設定


■ その他解析条件
基板の伝熱特性のモデル化には、SmartPCBオプションを使用しました。また、表2にその他解析条件を示します。


表2:その他解析条件

解析結果

図5に、固体温度のコンターを示します。


図5:固体温度のコンター



温度分布から、素子QFN周囲の温度が高いことが分かりました。このことから、素子QFN周辺で熱応力が大きいことが予想されます。

そこで、ミーゼス応力を可視化し、素子QFN周辺の熱応力を考察します。図6に素子QFN周辺のミーゼス応力のコンターを示します。



図6:ミーゼス応力のコンター(拡大)


ミーゼス応力は、基板と素子(リード)を接着するはんだにおいて大きいことが分かりました。このことから、素子の発熱で熱膨張・収縮を繰り返すにつれ、はんだ部分に金属疲労が蓄積し、破断する恐れがあると考えられます。

まとめ

今回の解析事例では、電子基板の熱応力解析を取り上げました。解析結果から、素子発熱時の温度分布とミーゼス応力を可視化しました。電子基板の熱応力は、素子と基板を接着するはんだ部分で大きいことが分かりました。
このように、電子基板の熱設計時には、素子と基板への熱応力を把握し、有効な熱対策を行うことが重要と考えられます。また、Simceter FLOEFDでは、熱流体-構造連成解析の全工程を日頃お使いのCAD画面上で実施することが可能です。






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備考

デフォルト流体 空気
解析タイプ 外部流れ+定常+線形静解析
メッシュ(熱流体) 270,000 cells
メッシュ(構造) 1,590,000 要素
使用ソフト Simcenter FLOEFD
オプション Structuralモジュール、または、EVモジュール
計算時間 20分
CPU Intel(R) Xeon(R) Platinum 8260 CPU @ 2.40GHz
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