はじめに
昨今、電子機器の小型化、高密度化、厳しい使用環境により、電子部品の選定やレイアウト、基板設計において熱の問題は避けて通れなくなっています。このような背景から、熱流体解析ソフトを活用し、設計段階で妥当性や方向性を判断する重要性が高まっています。しかし電子機器の熱流体解析を行うにあたり、半導体部品のモデル化で悩まれている方も多いのではないでしょうか。そこで、今回の熱設計コラムでは半導体部品のモデル化について解説いたします。
COLUMN
昨今、電子機器の小型化、高密度化、厳しい使用環境により、電子部品の選定やレイアウト、基板設計において熱の問題は避けて通れなくなっています。このような背景から、熱流体解析ソフトを活用し、設計段階で妥当性や方向性を判断する重要性が高まっています。しかし電子機器の熱流体解析を行うにあたり、半導体部品のモデル化で悩まれている方も多いのではないでしょうか。そこで、今回の熱設計コラムでは半導体部品のモデル化について解説いたします。
半導体部品は非常に微細で複雑な構造となっています。装置に実装した半導体部品を詳細にモデル化すると解析規模が極端に大きくなり、計算に時間がかかります。また、半導体部品の内部構造や物性値は一般に非公開です。そこで半導体部品を小規模なモデルに変換することが重要になります。半導体部品のモデル化方法は主に単一ブロックモデル、2ブロックモデル、詳細モデル、熱回路モデルがあります。各手法の特徴を以下の表にまとめます。
半導体部品は部品の構造や物性値は非公開であることの方が一般的です。そこで、構造モデルではなく物理モデルとして部品メーカーが提供できる「熱回路モデル」が考案されています。代表例として2抵抗モデルとDELPHIモデル、DSRCモデルを紹介します。
・ 2抵抗モデル(定常解析のみ)
半導体部品内部の伝熱特性をジャンクション-ケース表面の熱抵抗θjcとジャンクション-基板表面の熱抵抗θjbの2つの熱抵抗で表現するモデルです。半導体パッケージメーカーから抵抗値を入手します。単一のブロックによるモデルでは求められないジャンクション温度を求めることができます。
サンプルECUを作成し、電子部品や基板のモデル化方法、および発熱量の見直しによる実測と解析の乖離検証を行った事例を下記URLよりダウンロードいただけます。
今回の熱設計コラムでは熱流体解析における半導体部品のモデル化についてご説明いたしました。電子機器の解析モデル構築や実測の精度向上等、熱設計におけるお悩みがございましたらご相談ください。
[From K.Okano]
・参考文献
1)国峰尚樹 エレクトロニクスのための熱設計完全制覇 日刊工業新聞 2018
・ 熱設計支援サービス
https://www.sbd.jp/consulting/thermal_design_consulting.html
・ 3次元CAD統合型 熱流体解析ソフトウェア|Simcenter FLOEFDシリーズ
https://www.sbd.jp/products/flow/floefd.html
第1・第3木曜日配信!
SBDメールマガジンより、
最新の技術コラムをお届けします。
シミュレーションに関するイベント・セミナー情報をお届けいたします。
2024年12月04日
2024年11月06日
2024年10月29日
SBD製品各種の操作トレーニングを開催しております。
2022年11月02日
2022年03月04日
2022年03月04日
シミュレーションに関する基礎知識や、製品の技術的なノウハウが満載の技術コラムをお届けいたします。
2024年12月17日
2024年12月16日
2024年12月11日
シミュレーションに関するイベント・セミナー情報をお届けいたします。
2024年12月04日
2024年11月06日
2024年10月29日
SBD製品各種の操作トレーニングを開催しております。
2022年11月02日
2022年03月04日
2022年03月04日
シミュレーションに関する基礎知識や、製品の技術的なノウハウが満載の技術コラムをお届けいたします。
2024年12月17日
2024年12月16日
2024年12月11日