突然ですが、著者は冬の寒さが苦手です。
可能ならば玄関のドアを開けたら目的地に一瞬でワープしたい。
外に出ることなく目的地にたどり着きたいです。
現実ではワープさせることは無理ですが、iGRAFの中ではワープlikeなことをして、計算負荷を下げることができます!
COLUMN
技術コラム
【粉体】vol.34 粉体をワープさせて計算負荷を下げろ!(周期境界)
周期境界条件
名前から想像がつきやすいかもしれませんが、境界が周期的に続いているという条件になります。
例えば、次のような円柱に三日月模様が描かれている金太郎飴をイメージしてください。
この飴、途中のどこで切っても、必ず同じ三日月の模様が現れます。

そこで、次のような設定をしてみましょう。
下記画像のように三日月模様の断面について、左端の赤色の断面は右端の青色の断面に繋がっており、
同様に右端の青色の断面は左端の赤色の断面に繋がっているという設定です。

その状況を再現すると、元の長い金太郎飴と同じ状況になります。
つまり、短い領域の左右が、お互いに繋がっているという設定を課せば、
無限にその領域が(周期的に)続いていることと同じになります!
では、この考え方をシミュレーションの世界に持ち込んでみましょう。
周期境界条件を物理的に表現すると「赤色と青色2つの面上での、物理量の値が全く同じになる条件」となります。
つまり、赤色の断面から流出した粉体や流体は、即座に青色の断面から再び系内に流入します。
形状や現象が周期的に続く場合に、用いることが可能です。
例えばロータリーキルンが代表的な例になります。
ロータリーキルンの端の方にいる粒子も、中央にいる粒子も、自分の前後に粒子がいて、
ロータリーキルンがまわることで輸送されるという全く同じ挙動をします。
そのため、ロータリーキルンの軸方向を実機と同じサイズで計算しなくても、一部のみ切り取りだして周期境界条件を適用すれば、ロータリーキルン内の粉体挙動を低い計算負荷で解析可能です。
他にも3Dプリンターにおけるロールスキージもあります。
下記動画のように、リコータの円柱も、一部だけ取り出しても両側にもリコータの円柱が続いていると考えられるので、
小さな領域で計算しても、中央部に関しては同様の結果が得られます。
さいごに
シミュレーションならではの手法は、シミュレーションをより早く行うために非常に有効です。是非皆さんも使ってみてください。あと、どなたか現実世界で早くワープできるようにしてください…笑
[From M.Matsuo]
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