粉体シミュレーションにおける物性値
シミュレーションを用いて現象を再現する上で、物性値の入力が必要となります。もちろん、粉体のシミュレーションでも必要となるものですが、計測した値をそのまま入力値とできないことが多いのです…
そこで、今回は基礎的な粉体の物性とシミュレーションでの設定値の関係性について解説していきます!
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シミュレーションを用いて現象を再現する上で、物性値の入力が必要となります。もちろん、粉体のシミュレーションでも必要となるものですが、計測した値をそのまま入力値とできないことが多いのです…
そこで、今回は基礎的な粉体の物性とシミュレーションでの設定値の関係性について解説していきます!
はじめに、粉体の物性について考えてみます。粉体はミクロに見ると粒子一つひとつがどのような動きをするかを考えることができます。一方、それらの粒子が集まった状態で示す挙動により様々な現象を引き起こしています。こういった単一粒子の性質と集合体の性質が絡み合うことにより、複雑でトラブルの原因にもなりますが、工業的に有益な特性が表れてきます。詳しくはこちらの記事もご参照ください。
このように粉体の性質を決定するような物性は、粒子一つひとつに着目した粒子そのものの性質を表す【一次物性】と、複数粒子が集まった際の挙動に着目した集合体としての性質を表す【二次物性】に分けることができます。
シミュレーションの入力値になる物性値は一次物性になります。粉体シミュレーションの基本的な考え方はこちらの記事で解説した通り、粒子一つひとつの力を計算していくというものであるため、単一粒子の挙動を決定するパラメータの設定が必要となります。
インプットで必要な一次物性のうち、計測しやすいパラメータがある一方で、実際の計測が困難な物性もあります。一次物性の計測が困難な場合は二次物性を合わせるような入力パラメータのチューニングを行うことが多いです。方法については次回解説しようと思います!また、具体的な例については下記テーブルをご参照ください。
密度と呼ばれる物性は様々なものがあります。ゆるめかさ密度なのか、かためかさ密度なのか、はたまた真密度なのか粒子密度なのか見かけの粒子密度なのか。。。密度の詳細についてはこちらの記事をご確認ください。
シミュレーションの中では真密度を設定値として用いりますが、かさ密度しか取得できていない場合等については実際に充填させてみるシミュレーションを行ったうえで集合体としての物性であるかさ密度を単一粒子の物性である真密度に換算して用いることも行っています。
今回は物性の種類とシミュレーションでの設定値について解説しました。
粉体の物性としては単一粒子の物性である一次物性と集合体の物性である二次物性に分けられます。また、シミュレーションでは一次物性を設定していきますが、計測が困難な物性もあるようなものでした。
次回は実際にどのようにチューニングを行っているのか、ノウハウ的な部分を解説したいと思います。次回もお楽しみに!
[From S. Kato]
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