はたらく力と粒子の接触
これまで4回に渡って粒子へはたらく力について解説してきました。はたらく力は基本的には粒子間や粒子―壁面間のように2つの物体間で考えられるものであり、接触しているかどうかで考える力が変わるというものでした。
では、接触しているかどうかはどのように判定しているのでしょうか。もし愚直に全粒子に対して判定を行っていると、膨大な数の判定が必要になりそうです...そこで今回は接触判定の方法・工夫点、さらに接触判定と計算時間の関連性について解説していきます!
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これまで4回に渡って粒子へはたらく力について解説してきました。はたらく力は基本的には粒子間や粒子―壁面間のように2つの物体間で考えられるものであり、接触しているかどうかで考える力が変わるというものでした。
では、接触しているかどうかはどのように判定しているのでしょうか。もし愚直に全粒子に対して判定を行っていると、膨大な数の判定が必要になりそうです...そこで今回は接触判定の方法・工夫点、さらに接触判定と計算時間の関連性について解説していきます!
粉体にはたらく力を考慮する時に粉体間の距離がとても重要になってきます。しかし、全粒子に対して距離を測定し、接触しているかの判定を行うと膨大な判定回数となってしまいます。
ここまでは、接触判定を行う回数を減らすために、接触判定格子を用いて接触する可能性が無い粒子をあらかじめ除外するという方法がとられていることを解説しました。しかし、粒子径差がある場合にはそれぞれの粒径により接触する時の粒子間距離が決まるため、除外する範囲も変わってきそうです。では、粒子径差があるときにはどのような判定となっているのでしょうか。
粒子径差がある場合には、大きな粒子の接触判定格子を用いて接触判定を行うという方法をとっています。広い領域を取っておくと接触の見逃しはないという考えのもとの設定となっています。このような設定となっているため、小さい粒子の接触判定を行う上では大きな格子を用いることになります。したがって、格子内に多くの粒子が入ってしまい、接触判定回数が多くなってしまいます。
今回は粒子の接触判定を行う際に接触判定格子を用いて判定回数を抑える方法について解説しました。接触判定回数を抑えることが直接的に計算時間に効いてくるので、とても大事な手法となっています。
次回はこれまでのまとめとして、DEM解析での計算の流れ、フローチャートについて解説していきます。お楽しみに!
[From S. Kato]
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