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技術コラム

ギャップのある2部品が接触する現象を解析 ~接触設定、接触解析のいろは~【構造vol.12】

2024年07月31日

今回のコラムでは、SOLIDWORKS Simulationを用いた接触解析の内容についてお話しします。

複数部品から構成されるアセンブリモデルを解析する際には、荷重を与えることで離れている部品同士が接触する挙動を解析したいということもあるのではないでしょうか。
そのような接触解析について、今回は以下のようなモデルを例に説明します。

図1がモデルの概要になります。カタカナのコの字型の部品1の先端に30Nの荷重を加え、向かい合わせにある部品2の表面に接触する挙動をイメージして解析していきます。


図1 : 解析モデルの解説



上記の通り拘束と荷重条件を一か所ずつ定義し、解析を進めてみます。
すると以下のような結果になります。図は先端部が荷重を受けて画面下側に変形していることがわかります(図2)。しかしながら、先端部を拡大してみると、部品1と部品2がすり抜けるような挙動を示しています。(図3)


図2 : 解析トライ結果 (合成変位を実スケールで表示)



図3 : 図2結果 先端部拡大図



部品2の存在が明らかに無視されているような部品1の挙動が明らかにおかしいことは皆さんも理解していただけると思います。
ではなぜこのような結果が出力されてしまうのでしょうか。
今回のように部品が接する場合には、事前に相互作用の設定が必要であり、この解析の際にはその設定を行っていませんでした。
図4のように最終的に接触すると予想される2つの面に接触設定を行います。


図4 : 接触設定箇所



接触設定のあとに解析を実施すると、以下のような計算結果となります。(図5)


図5 : 接触設定後、解析結果 (合成変位を実スケールで表示)



図6 : 図5結果 先端部拡大図




先端部は図2、図3の結果のようにすり抜けることなく、接触する挙動が確認されます。
実際に接触箇所に力が発生しているのかを確認するため、表示方法を切り替えてみます。
SOLIDWORKS Simulationでは接触圧力の表示が可能です。図7にその結果を示していますが、接触箇所の圧力が発生する方向とその大きさが矢印で確認できます。接触しているかどうかを確認する方法としても、接触圧力表示で確認する方法は有効です。


図7 : 接触圧力表示 (先端部拡大)


最後に

今回はサンプルモデルを用いた接触解析の方法について説明しました。
接触設定はアセンブリモデルを構成する部品間の接触を考慮する場合に重要となりますので、この機会にぜひ習得してください。

[From K.Mikuni]


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