前回(【構造】メッシュについての基礎知識 四面体要素)に引き続き構造解析におけるメッシュについての知識をまとめていきたいと思います。
第2回はハイエンドCAEツールで利用されることが多い「六面体1次要素」について紹介いたします。
COLUMN
技術コラム
【構造】メッシュについての基礎知識 第2回 六面体1次要素編
六面体要素について
六面体形状の要素になります。ヘキサメッシュという呼び方もあります。
前回紹介した四面体要素と比較して、少ない要素数・節点数で形状を表現できるという特徴があります。
一方で、六面体要素は四面体要素に比べて表現できる形状に制限があります。
また、自動メッシュ生成技術についても四面体要素に比べて進んでおらず、作成手法の選択や3DCADモデルの修正等、メッシュの作成者の技術が必要になります。
<六面体メッシュ作成例>スイープメッシュ
スイープメッシュでは二次元平面に四角形メッシュを作成し、それを3次元に押し出すことで六面体メッシュを作成します。
六面体一次要素
六面体1次要素は六面体の各頂点に節点を持つ要素です。
四面体1次要素に比べてせん断ロッキングなどの影響が少なく、精度良く計算できます。
今回のコラムでは前回と同様の解析を六面体一次要素で実施し、四面体要素を使用した解析の結果と比較を行いたいと思います。
四面体要素と六面体1次要素の計算結果の比較
・解析モデル<再掲>
今回の検証では以下の梁のモデルで静解析を実施しました。
検証に使用したソフト:3DEXPERIENCE Works Simulation
高さ:20 mm 幅:20 mm 長さ:300 mm
ヤング率:20500 MPa 荷重:100N
要素サイズについては以下のケースを実施しました。
<四面体要素>
<六面体要素>
・解析結果
それぞれのケースの結果は以下になります。
・結果評論
検証結果から、六面体1次要素はロッキング影響を受けにくく、四面体一次要素と比較して、精度の高い結果になることがわかりました。
一方で、理論解と比較した場合精度は
四面体2次要素>六面体1次要素>四面体1次要素
となることがわかりました。
自動メッシュで作成できるというメリットもあるので、線形静解析の場合は、四面体2次要素を選択することがベターであると考えることができます。
まとめ
今回のコラムでは六面体1次要素について説明しました。
今回の検証結果を見ると「四面体2次要素が万能な要素なのでは?」と感じるかと思いますが、「接触」や「大変形」を考慮した非線形解析を行う際に「2次」でモデル化を行うことが計算精度を悪くする場合があります。
次回は、この非線形解析を行う際の要素選択について解説させていただきます。
[From K.Tsukidashi]
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