粒子法を用いた2液撹拌の事例をご紹介します。
今回のメルマガでは、以下の目的1に関する内容です。
COLUMN
技術コラム
【流体】Vol.9 2液撹拌シミュレーション
目的
1.2液の反応を促進させるために、回転数を変えて反応が促進されるかを定量的に確認します。
2.回転数を上げるのとは別の混ぜる方法を検討し、反応が促進されるかを評価します。
解析内容
■ 対象形状
下図参照
■ 液体物性値
□ 水酸化ナトリウム(NaOH)
〇 密度:1.1 g/cm^3
〇 粘性係数:0.0022 Pa・s
〇 表面張力係数:72 mN/m
〇 接触角:60°
□ MTBE
〇 密度:0.74 g/cm^3
〇 粘性係数:0.000296 Pa・s
〇 表面張力係数:20 mN/m
〇 接触角:60°
■ 解析条件
□ 液量
〇 NaOH:底面から300mmまで
〇 MTBE:NaOHの液面から30mmまで
□ 回転条件
〇 形状を上から見て右回りで回転
〇 0.5秒で最高速度に到達(加速度一定)
〇 20rpmと100rpmの2パターン
□ 物理時間
〇 10秒
計算結果 -回転数の異なりによる攪拌の違い-
■ 最大回転数20rpmだと比重の軽いMTBEが上層を形成する。
■ 最大回転数100rpmだとMTBEが重力方向に分散する。
0.5秒で20rpmに到達する場合 | 0.5秒で100rpmに到達する場合 |
反応促進評価指標(HSHS)の導入
■ 前提
□ 反応速度を濃度で表現する。
□ NaOHとMTBEの反応速度
∝ NaOHとMTBEの衝突頻度
∝ [NaOH]×[MTBE] *[]:濃度
■ 方針
□ 濃度の偏りの影響を反映させる。
□ 全体(空間-時間)の反応速度を評価する。
■ 反応促進評価指標(HSHS)
□ 濃度積の空間- 時間平均を指標とする。
→下図の●における2液の濃度積の時間-空間平均
*攪拌軸周りの対称性を考慮
HSHS評価結果と考察
■ 評価結果
■ 考察
MTBEが時間-空間的に分散すると反応が促進される。
→仮説:重力方向の対流を発生させることにより反応の促進が可能。
→混ぜる方法の提案の方針:重力方向の対流が発生するような攪拌機形状の模索。
参考文献
・化学工学の基礎 鈴木善孝 著 東京電機大出版局(2010)
・DEMシミュレーションにおける粉粒体の混合度を評価する方法の検討 中田洋一, 山井三亀夫, Prometec Simulation Conference (2015)
[原文: ひっつきもっつき 転載:M.Kawahara]
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