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技術コラム

【粒子法】vol.37 炭酸飲料の充填解析

2025年04月16日

はじめに

粒子法流体解析/粉体解析ソフトウェアParticleworks/Granuleworksでは、エアレーション解析機能があります。このエアレーション機能は、主に液体中に気体を流入させるようなシミュレーションや、撹拌による気泡の巻き込み等を再現する際に使われます。
今回はこのエアレーション機能を使って、炭酸ジュースの泡立ちを表現してみました。

解析条件

炭酸ジュースと炭酸無しのジュースで充填の挙動を比較していきます。
物性値はどちらも同じで、エアレーション解析のON・OFFのみを変更しています。
エアレーション解析は、液滴が衝突した時、固体と衝突した時の2つの状況で気泡を発生させることができます。炭酸ジュースは、液滴との衝突、固体との衝突の両方で気泡を発生させることで、炭酸の泡立ちを表現します。

解析モデル


解析結果

炭酸ジュースの注入が始まりビンの底に衝突した瞬間、沢山の気泡が発生してビンの側面いっぱいに泡が確認できます。
充填される液体が増えてくると、流入するジュースの流れでビン底に気泡が滞留し、1.5[s]ほどから気泡が上昇し始めます。
炭酸無のジュースと比較すると、気泡があることで8mm程度水位が高くなっていることが確認できました。充填工程でこのように強く泡立ち、水位が高い場合、ジュースが吹きこぼれてしまって充填不十分となることも考えられます。






粒子で表現されている液体からsurface出力をすると、より泡の挙動が分かりやすくなります。泡粒子の数をグラフにすると発生した泡の量を定量的に評価することも可能です。流入直後はガラス瓶へ衝突したことによって大量に泡が発生しています。その後、泡の消滅によって量は減り、また2.5[s]ごろから泡が増加することが確認できます。






おわりに

今回、炭酸ジュースと炭酸無ジュースの充填挙動をシミュレーションで比較しました。このシミュレーションでは盛大に気泡が発生していましたが、実際の充填工程では、このような泡立ちが発生しないように温度、圧力などが調整されているようです。
パラメータの変更によって気泡の発生しやすさや、気泡の消えやすさを変えることも可能です。発泡性のある液体の挙動をシミュレーションしたいときにはこの機能を活用してみてください。


[From Y.Mizuno]

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