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技術コラム

【粒子法】vol.35 新機能!!濡れ時間のご紹介と活用例

2025年02月04日

今回のコラムでは、Particleworks Version 8.1.0で新たに出力可能となった物理量である、濡れ時間についてご紹介します。この物理量はポスト処理機能の一つである物理量マッピングで出力ができます。
(※物理量マッピングとは、計算点である粒子の物理量を形状モデル(CAD形状)にマッピングする機能になります。)

機能概要

濡れ時間
形状モデル(CAD形状)の任意の位置に対して粒子が触れている時間を出力します。

結果


動画1:粒子表示
液体粒子を単純に表示させた場合、ウェハと液体が両方運動しているため、ウェハ全体が適切に液体と触れているのか判別できません。



動画2:濡れ時間コンター表示
濡れ時間を表示させた場合、どの位置がどの程度の時間濡れているのか定性的に確認できます。(定量的な値が必要な場合にはCSV出力可能です。)液体がウェハ中央から端に向かって膜状から糸状に遷移しながら拡がっていくため、端付近では液体とごく短時間しか接触しない領域が発生しています。この解析は1秒間のみの計算にはなりますが、ウェハ全領域の濡れ時間が長くなるような運転条件や機械設計を検討することで、より高効率な洗浄が可能になると予想されます。


活用例

今回の解析では洗浄を対象に濡れ時間を評価しましたが、他の適用対象として潤滑・冷却が考えられます。潤滑の場合、濡れ時間が短い位置は潤滑不良考えられるため、運転条件の改善等に有効になると考えられます。液体を使用した強制冷却の場合、発熱源である固体と冷却材である液体が接触していることが重要となります。そのような対象の解析では、計算負荷の高い熱計算が必要ですが、濡れ時間を評価することで、簡易的に冷却性能の高い位置、低い位置を予測ができると考えられます。
また、関連してParticleworks Version 8.1.0では濡れ時間以外に膜厚という物理量も追加されています。膜厚では形状モデル(CAD形状)の任意の位置に対して触れている粒子の厚みを出力できます。これらの物理量の追加により、液体-固体の接触状態が重要となる対象へのParticleworks Version 8.1.0の活用が広がると考えています。

おわりに

今回のコラムでは、Particleworks Version 8.1.0で出力可能となった濡れ時間をご紹介しました。これまで確認できなかった固体の濡れ状態を可視化できる便利な機能となります。洗浄・潤滑・冷却等の解析に活用が期待できます。


ご興味のある方は、お気軽にご連絡ください。


[From T.Karatsu]

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