はじめに
・粒子法の微分モデルの精度は粒子分布が均一であるほど精度が高くなる特徴があります。
・高粘性な流れを粒子法で計算した際、粒子分布が不均一になりやすく精度が低下します。
・Particle Shiftingを使用することで、不均一な粒子分布を補正し、精度を高めることができます。
・本コラムは、Particle Shiftingの有効性を確認することを目的としています。
COLUMN
・粒子法の微分モデルの精度は粒子分布が均一であるほど精度が高くなる特徴があります。
・高粘性な流れを粒子法で計算した際、粒子分布が不均一になりやすく精度が低下します。
・Particle Shiftingを使用することで、不均一な粒子分布を補正し、精度を高めることができます。
・本コラムは、Particle Shiftingの有効性を確認することを目的としています。
Particle Shiftingは、粒子の偏りベクトルを計算し、粒子配置分布が均一的になるように粒子を移動させる手法です。これによって微分モデルの精度を高めることができます。高粘性、または対称な圧力勾配モデルが無効で不均一な粒子分布が生じた際に、有効な手法です。
Particleworks ver8.0.0より、Particle Shiftingが機能追加されています。
テイラー・クエット流れ
以下の式より、テイラー・クエット流れの角速度の半径方向分布の理論解が得られます。理論解と、Particle Shiftingを有効、無効にした計算結果で比較を行い、Particle Shiftingの有効性を確認します。
結果アニメーション
角速度をコンター表示にしたアニメーションを以下に示します。(左がParticle Shifting有効。右 がParticle Shifting無効)
・粒子法で高粘性流体を扱う際、粒子分布が不均一になり精度が低下しやすくなります。
・Particles Shiftingを使用することで、不均一な粒子分布が補正され精度良く計算でき、有効性を確認することができました。
[From H.Yazawa]
[1] Steven J Lind, Rui Xu, Peter K Stansby, and Benedict D Rogers. Incompressible smoothed particle hydrodynamics for free-surface flows: a generalised diffusion-based algorithm for stability and validations for impulsive flows and propagating waves. Journal of Computational Physics, 231(4):1499–1523, 2012..
[2] PN Sun, FR Ming, AM Zhang, and B Wang. Viscous flow past a NACA0012 foil below a free surface through the delta-plus-SPH method. International Journal of Computational Methods, 16(02):1846007, 2019.
[3] 松永拓也, 柴田和也, and 越塚誠一. MPS 法における境界積分を用いたポリゴン壁境界表現. 日本機械学会論文集, 84(864):18–00197, 2018.
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[5] Mojtaba Jandaghian, Abdelkader Krimi, Amir Reza Zarrati, and Ahmad Shakibaeinia. Enhanced weakly-compressible MPS method for violent free-surface flows: role of particle regularization techniques. Journal of Computational Physics, 434:110202, 2021.
・ 流体解析ソフトウェア Particleworks (パーティクルワークス)製品ページ
https://www.sbd.jp/products/flow/particleworks.html
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