前回は流れ解析の場合の一般設定での注意点を説明しましたので、今回は熱の解析の場合について解説します。
まずは、最も基本の設定でありながら、意外とつまずくのが内部流れか外部流れかです。
プログラムに添付されているチュートリアルが内部流れを選択しているために勘違いする方もいらっしゃるかもしれません。ごめんなさい。熱の解析で内部流れを選択するのは特殊な例かと思います。
通常は解析対象製品の周囲まで考慮して計算する外部流れのほうが一般的です。周囲の計算を省略する内部流れの方が特殊であると理解してください。
それから、熱の計算をするために「固体の熱伝導」を選択すると「固体の熱伝導のみ」という設定が出てきます。こちらは使ったことがない方も多いかもしれません。
流体の計算をしないというオプションになります。流体解析ソフトなのに流体の計算をしないという機能です。
でも意外と使いみちがあります。この場合でもふく射の計算はできますので、熱伝導及びふく射の計算に使用します。計算時間は、流体計算をするのに比べると桁違いに速くなります。熱の計算は線形計算なので、理論的には反復計算が必要ありませんので、1回の計算で解が得られるからです(実際には1回では終わらないのですが)。時間依存解析もあっという間に計算できます。
そして、熱の解析で難易度が高いふく射の設定があります。注意していただきたいのは「壁面条件」の「デフォルト壁面ふく射サーフェス」です。各面の放射率は不明なことが多いです。そのため、見て見ぬふりをしてしまいがちかもしれません。
こちらの設定は、デフォルトでは「黒体」になっています。これは、放射率=1.0で最もふく射熱による伝熱が大きくなる設定です。つまり、放熱設計に対しては最も危険側(現実よりも温度が低い結果になる)の設定になっていると言えます。
安全側にするために「白体」(放射率=0.0)にするか、中間を取って放射率=0.5(ユーザー定義が必要)にするかなどの選択肢があります。
いかがでしたでしょうか。
今まであまり着目していなかった設定があったかと思います。一度見直してみてください。
[From Y.Iijima ]
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