前回のコラムでは、FLOEFDの計算精度の検証を目的とし、ヒートシンクの強制空冷を対象に実験値と計算値を比較した事例を紹介しました。
今回は、本問題の計算精度に及ぼすメッシュ品質の影響を見ていきます。
COLUMN
技術コラム
【流体】Simcenter FLOEFDの計算精度検証 ヒートシンクの強制空冷 メッシュ品質の影響
概要
フィン型ヒートシンクの強制空冷におけるFLOEFDの計算能力を確認します。
風洞実験の結果1)と比較を行います。
条件
形状、物性値、流れ条件の一部は前回と同じとし、空気流入速度1.899m/s、Re数3660の条件に注目します(前回の”ケース4”)。
本モデルでフィン部分のメッシュサイズを5段階変化させました。表1に、解析に用いたメッシュ数、メッシュ状態(フィン断面を抜粋)を示します。No.3は前回のコラムのケース4で用いたメッシュ条件です。
(1)式からヒートシンクの熱抵抗を算出し、実験値と比較しました。
(Rth:熱抵抗[℃/W], Ths:ヒートシンク底面温度[℃], T0:流入温度20℃, q:発熱量10W))
Thsの実験値は、ヒートシンク底面の角に対称に配置された4つの熱電対で測定した温度の平均値です。
Thsの計算値は、ヒートシンク底面の平均温度です。
結果
図1に各メッシュ品質での計算値の誤差を示します。
No.1の誤差は9%、No.2の誤差は16%程度となったことから、メッシュが粗すぎると考えられます。メッシュを細かくしたNo.3,4では誤差は5%前後となり、No.5では2%弱で最小となりました。精度よく計算するためには最低でもNo.3で使用したメッシュ品質が必要と分かりました。
表1のNo.3を見ていただくと分かりますが、フィン間は4セルでメッシュ分割されています。FLOEFDでは、狭流路の内側に生成された比較的粗いメッシュでも十分な精度の結果が得られます。次回は、このFLOEFDの計算上の工夫について解説します。
[From K.Sugahara]
出典
1) Jousson, H., & Palm, B. (2000). Thermal and Hydraulic Behavior of Plate Fin and Strip Fin Heat Sinks Under Varying Bypass Conditions. IEEE Transactions on Components and Packaging Technologies, 23(1), 47-54.
使用ソフトウェア(Simcenter FLOEFD)
・ 3次元CAD統合型 熱流体解析ソフトウェア|Simcenter FLOEFDシリーズ 製品ページ
https://www.sbd.jp/products/flow/floefd.html
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