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Simcenter FLOEFDを利用した車載ECUにおける結露メカニズムの検討

車載ECUなど、温湿度変化が激しい環境下で使用される電子機器筐体は、結露による腐食や短絡の課題があります。対策としてはポッティングや乾燥剤の使用などがありますが、運転状態での実験が難しいことからメカニズム解明には至っていません。
そこで、シミュレーションによるメカニズム解明を考えました。車載ECUを想定したシミュレーションを行い、結露に及ぼす温湿度の影響を検討しました。


緒言

車載ECUの稼働環境は温度・湿度の変化が激しく、低温箇所で結露発生の恐れがあります(下図)。結露が発生すると、素子のリードフレームやコネクタで結露し、腐食・短絡の恐れがあります。また、タッチパネルで結露すると誤作動の原因となります。近年、電子機器は小型化・高密度化が進んでおり、端子間距離が縮まっていることから、少量の結露で故障する恐れがあります。

車載ECUの稼働環境と結露


電子機器の結露対策

電子機器の結露対策としては、ポッティングやコーティング、乾燥剤を用いる方法があり、下表のような特徴・課題があります。車載ECUの結露対策を効果的に行うためには、運転状態での結露メカニズムを解明することが重要となります。
 結露のメカニズム検討の方法としては、実験的検討として湿度プローブの利用、結露サイクル試験の実施などがあります。しかし、各部品での結露成長、乾燥挙動の把握が困難である、結露量の可視化自体が困難である、といった理由から、メカニズムの解明には至っていません。

電子機器の結露対策

シミュレーションを利用した結露メカニズムの検討

そこで、シミュレーションの活用を考えました。シミュレーションによる結露現象の検討は、土木・建築分野で先行研究がありますが、電子機器の結露に関するシミュレーションは報告例がありません。
本研究では、シミュレーションを利用した電子機器(車載ECU)の結露・乾燥のメカニズム検討を目的としました。まず、車載ECUの結露解析用モデルを構築しました。次に、温度分布、結露量分布の変動をシミュレーションで把握しました。そして、各部品の結露、乾燥挙動に及ぼす部品温度と空気の露点の関係、気流の挙動を考察することで、結露のメカニズムを検討しました。


モデルの構築

ECUの形状とモデル化について示します。下図に、本検討で用いた車載ECUモデルの形状を分解図と併せて示します。
・ 水平配置、筐体放熱による自然空冷を想定しました。
・ 筐体の上下蓋とソケット部分の間には隙間があり、筐体内と外部で空気が移動します。
・ PCBには、TO252やBGA等を模擬した複数の素子を配置しました。
・ ケーブルは簡略化のために、銅線部分を3層の薄板形状、被覆部分を単ブロックでモデル化しました。
・ 事前検討の結果、コネクタのソケット部分とピン部分で結露が見られたため、これらは詳細形状でモデル化しました。


ECUの形状と分解図

結露計算手法

計算にはSimcenter FLOEFD ver.2312と、結露解析用オプションのLEDモジュールを使用しました。

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